ドラえもんの最終回

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Part 1

 のび太とドラえもんに別れの時が訪れます。それは、なんともあっさりと...。
 のび太はいつものように、宿題をせずに学校で叱られたり、ジャイアンにいじめられたり、スネ夫の自慢話を聞かされたり、未来のお嫁さんであるはずのしずかちゃんが、出木杉君との約束を優先してしまったり、とまあ、彼にとってはそれが全ての世界であり、一番パターン化されていますが、ママに叱られたのかもしれません。とにかく、いつものように、あの雲が青い空に浮かんでいた、天気のいい日であることは間違いないことでしょう。
 そんないつもの風景で、ドラえもんが動かなくなっていた...。当然、のび太にはその理由は分かりません。喋りかけたり、叩いたり、蹴ったり、シッポを引っ張ってみたりもしたでしょう。なんの反応も示さないドラえもんを見てのび太はだんだん不安になってしまいます。付き合いも長く、そして固い友情で結ばれている彼らですが、のび太には動かなくなったドラえもんがどういう状態にあるのか、充分に理解できません。
 その晩、のび太は枕を濡らします。ちょこんと柱を背にして座っているドラえもん...。のび太は泣き疲れて、ただぼんやりしています。無駄と分かりつつ、いろんなことをしました。できうることの全てをやったのでしょう。それでも何の反応も示さないドラえもん。泣くことをやめ、何かしらの反応がないか、ただただ、だまって見つめ続ける少年のび太。当然ですがポケットに手を入れて見たり、スペアポケットなんてものもありましたが、動作してくれないのです。
 そして、どうして今まで気付かなかったのか、勉強机の引き出し、そう、タイムマシンの存在に気がつくのです。ろくすっぽ着替えず、のび太はパジャマのまま、22世紀へとタイムマシンで向かいます。
 これですべてが解決するはずが...。

つづく


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